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「主に不可欠な能力 」 is writed by マスターOB@SM主従関係の相克.
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主に不可欠な能力

 SMの主者が満たすべき能力のうち、特に重要なものは何か? 私は、次の二つではないかと思う。一つは、安全管理に関する十分な配慮。そして、もう一つが他人に対して適切な尊敬を抱き続けられることだ。

 先ずは、安全管理について。緊縛の中でも、何本かの縄で全体重を支える「吊り」は大きな危険を伴うプレイだが、浣腸やアナルセックスなどにも様々なリスクがある。首輪や口枷も、場合によっては凶器になりかねない。

 縛った状態でのセックスは、縄掛けの仕方や強さによっては末梢神経損傷を起こすことがある。また、マゾヒストに望まれたからといって、安易に両手で首を絞めれば窒息につながる。

 つまり、行為に没入しすぎたり、熱くなりすぎたり、陶酔しすぎて我を忘れたり、知識や経験が不十分なのに危険なプレイにノリで挑んだりする主は、取り返しのつかない事態を引き起こす可能性があるということだ。

 奴隷を責めている自分を、冷静に見つめているもう一人の自分。どんなにエキサイトしても、その視点を失わずにいられるかが、良き主たれるか否かを決めるのだと私は思う。

 ふたつ目の尊敬の維持についてだが、実はこちらも近い構造をしている。主には、SMの世界に呑み込まれてしまわない精神の強さが不可欠だ。従う側は、どうしても主に引きずられてしまうものだから。

 SMにおける主従関係は、「尊重し合い役立ち合うことで、ともに喜びを得る」という人間関係のあるべき姿からは、大きく逸脱したものである。しかし、支配の快感はとても強烈であるため、他人との通常の接し方に影響を及ぼすケースがままある。

 結果として、日常生活でも高慢で威圧的な態度になり、他人をすぐに見下しがちになる訳だ。もちろん例外も多いが、主従が特殊な関係であり、奴隷と過ごす時間がいわば劇に近いものだという認識を持てないサディストは、SMに呑み込まれ自己崩壊する危険が大きい。

「主に不可欠な能力 」 is writed by マスターOB@SM主従関係の相克.
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日常と非日常
genre
アダルト
theme
支配と服従