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「心の三半規管 」 is writed by マスターOB@SM主従関係の相克.
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心の三半規管

 SMを知ることで、その主従関係が通常の人間関係を蝕んでしまうのは、稀な事なのだろうか。いや、決して稀ではないはずだ。その種の葛藤は自分でも経験したし、また他のカップルでも目にしたことがある。

 ぼくの場合は、絶対に混同はしないつもりでいた。最愛の恋人が気持ちよくなってくれるから、セックスの最中は意識してサディスティックに振舞っていたつもりだった。

 女性を縛って犯したり、裸で外に連れ出したり、そういう願望がなかったと言えば、それは嘘になる。しかし、性的願望と現実に出来ることの間には、大きな隔たりがあった。出来ないことだと、自分でもわかっていた。

 そういった非常識な願望も、恋人である彼女が受け入れてくれるとわかった時、ぼくは間違えてしまったのだろう。出来るとしても、しないという自制が必要だった。なのに、普段とセックスで意識を切り替えられると思って、することを選んだ。

 ぼくは人間としての彼女が好きなのだから、人間扱いしないのは間違っている。だが、プレイがエスカレートするに従って、支配の喜びを覚えて行き、服従されることが当たり前になっていったように思う。

 ぼくが元々持っていた理想は、対等な間柄で喜びを与え合う関係だった。そこはブレていないつもりだった。なのに、気づかぬうちに心の三半規管をやられていたのかもしれない。
「心の三半規管 」 is writed by マスターOB@SM主従関係の相克.
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日常と非日常
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アダルト
theme
支配と服従